新築の打ち合わせで「調光スイッチにしますか?」と聞かれて、迷った人は多いと思います。
明るさを自由に変えられるのは魅力的だけど、コストも上がる。そもそも本当に使うのか?という疑問もある。
私の答えは、壁の調光スイッチはゼロ、リモコンだけにしました。ズボラなので、わざわざ壁まで歩いてスイッチを操作するより、手元で完結する方が性に合っていた。結果として、何も不満はありません。
この記事では、調光スイッチ(調光器)の種類や仕組み、無線調光という選択肢も含めて整理しながら、「リモコンで十分じゃないか」という結論に至った理由をまとめています。
調光スイッチ(調光器)とは
調光スイッチとは、照明の明るさを段階的または無段階に変えられるスイッチのことです。業界や現場では「調光器」と呼ばれることも多く、どちらも同じものを指しています。通常のスイッチはON/OFFのみですが、調光スイッチはつまみやタッチ操作で明るさを10〜100%の範囲で調整できます。
パナソニックのアドバンスシリーズにも調光スイッチがラインナップされており、壁に埋め込む形で設置します。見た目はすっきりしていて、他のスイッチと並べても違和感がありません。
シーリングライトには使えない
調光スイッチが使えるのは、調光対応の照明器具に限ります。これが最初の注意点です。
引っ掛けシーリングに取り付けるタイプのシーリングライトは、調光スイッチに対応していないものがほとんどです。シーリングライトはリモコンで明るさを変える仕組みになっているため、壁の調光スイッチとは別の制御系統になっています。
壁の調光スイッチが活きるのは調光対応の照明器具(ダウンライト・ペンダントライト・ブラケットライトなど)を使っている場所です。
調光できる照明・できない照明
| 照明の種類 | 調光スイッチとの相性 | 調光の方法 |
|---|---|---|
| 調光対応ダウンライト・ペンダント・ブラケットなど | ◎ 対応 | 壁の調光スイッチで操作 |
| 調光非対応の照明器具 | ✕ 非対応 | 調光不可 |
| シーリングライト(調光機能付き) | △ 基本的に非対応 | 付属リモコンで操作 |
| シーリングライト(調光機能なし) | ✕ 非対応 | 調光不可 |
ダウンライトに限らず、ペンダントライトやブラケットライトでも調光対応品があります。いずれも器具選びの時点で「調光対応品」を選ぶ必要があります。後から調光スイッチだけ付け足しても、器具が非対応なら動きません。
調光スイッチを選ぶなら「逆位相ぎゃくいそうタイプ」一択の理由
調光スイッチには、位相制御と逆位相制御の2種類があります。新築でダウンライトに調光を採用するなら、逆位相タイプを選ぶことを強くおすすめします。
位相制御いそうせいぎょと逆位相制御ぎゃくいそうせいぎょの違い
簡単に言うと、位相制御はスイッチをオフにしている間もうなり音が出ることがあり、逆位相制御はうなり音が出ない、という違いです。電気的な仕組みが気になる人は「位相制御 逆位相制御 違い」で調べてみてください。
- 位相制御:スイッチをオフ(調光で暗くしている状態)のとき、照明や調光スイッチ本体が「ジー」とうなることがある。静かな空間では気になりやすい
- 逆位相制御:スイッチをオフにしていてもうなり音が出ない。LED照明との相性も良い
パナソニックのアドバンスシリーズでも、逆位相タイプについて「使用時に調光スイッチからうなり音が出ないため、寝室など落ち着きのある空間におすすめ」と明記しています。
寝室のダウンライトには逆位相が必須
就寝前の静かな寝室では、わずかなうなり音でも気になります。寝室にダウンライトを付けて調光もしたいという場合は、逆位相タイプ一択です。
最近は無線調光という選択肢もある
壁スイッチの代わりに、スマートフォンで照明を操作する無線調光という選択肢も増えています。各照明メーカーが対応製品を出しており、新築でも採用できます。
主なメーカーの対応システムはこのとおりです。
- パナソニック「リンクプラス」:アドバンスシリーズのBluetooth対応スイッチ。既存の2線式配線のままスイッチを交換するだけで導入でき、スマホアプリで調光・一括操作が可能
- オーデリック「CONNECTED LIGHTING(コネクテッドライティング)」:対応器具の設置だけで特別な配線工事が不要。お手持ちのスマホに専用アプリを入れるだけで調光・調色ができ、タイマー設定やシーン登録にも対応
- 大光電機(DAIKO):Bluetooth対応のLED器具とスマホアプリを組み合わせて使う方式。調光・調色のほか、グループ制御にも対応している
- 遠藤照明「Smart LEDZ」:スマホアプリで最大250台まで個別制御できる無線調光システム。機能は充実しているが、主に店舗・オフィスなどの施設向けで、一般住宅への採用例は少ない
いずれも通常の壁スイッチよりコストは上がりますが、「壁スイッチを増やしたくない」「スマホで一括操作したい」という人には向いています。新築で検討する場合は、採用する照明メーカーのカタログで対応システムを確認してみてください。
後付けはできる?
調光スイッチの後付けは電気工事が必要なため、基本的にはハードルが高いです。既存の配線がそのまま使えれば比較的シンプルですが、いずれにせよ電気工事士に依頼する必要があります。
「やっぱり後から付けたい」となったときのために、新築の段階で調光対応の照明器具を選んでおくのが最低限の備えになります。スイッチは後から交換できても、天井に埋め込んだ器具の変更は大変です。
ズボラにはリモコンの方が向いている
調光スイッチの最大のデメリットは、壁まで行かないと操作できないことです。
ソファでくつろいでいるとき、ベッドに入ってから「もう少し暗くしたい」と思ったとき、わざわざ立ち上がって壁のスイッチを操作するのは面倒。私にはこれが向いていないと判断しました。
我が家の調光できる照明は、寝室のシーリングライトとシーリングファンのみ。どちらも器具に付属のリモコンで操作しています。わざわざ別で買ったわけでもなく、最初から付いてきたリモコンで完結しています。
住み始めてから「壁にも調光スイッチを付ければよかった」と思ったことは一度もありません。
それでも調光スイッチを採用するなら、場所はここ
「リモコンより壁スイッチの方が好き」「ダウンライトで統一したい」という人には、調光スイッチが向いている場面もあります。採用するなら以下の場所が候補です。
- リビングのダウンライト:日中は明るく、夜は落ち着いた明るさに変えたい場合
- ダイニングのダウンライト・ペンダントライト:食事の雰囲気を変えたい場合
- 寝室のダウンライト:就寝前に暗くして使いたい場合。この場合は逆位相タイプ必須
いずれも「調光対応の照明器具を選んでいること」が前提です。器具と調光スイッチの選定は、打ち合わせの段階でセットで確認しておきましょう。
まとめ:調光スイッチは必須ではない。生活スタイルで判断を
- 調光スイッチ(調光器)が使えるのは調光対応の照明器具のみ(シーリングライトは基本非対応)
- シーリングライトの調光は付属リモコンで行うのが基本
- 調光スイッチを付けるなら逆位相タイプを選ぶ。特に寝室はオフ時のうなり音対策として必須
- スマホで操作したいなら無線調光(リンクプラスなど)という選択肢もある
- ズボラな人にはリモコンの方が使いやすい場合が多い
- 後付けに備えて器具は新築時に調光対応品を選んでおくと安心
「本当に壁まで歩いて操作するか?」を一度自問してみることをおすすめします。私はリモコンだけで1ミリも後悔していません。


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